【ハルメク独自リサーチ】2021年最新 シニア夫婦の生活と意識調査:コロナ禍を経た夫婦の価値観ギャップが明らかに!今どきシニアの夫婦像

ハルメク 生きかた上手研究所では、コロナ禍においてシニア世代の夫婦関係や意識にどのような変化が生じているのかを探るため、2021年に「シニア夫婦の生活と意識調査」を実施しました。本記事では、2018年、2020年の調査結果との比較を交えながら、夫婦関係の満足度や行動と意識における夫婦間の差についてご紹介します。

目次

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夫婦関係の満足度は74.5%。夫婦仲は年々上昇傾向


ハルメク 生きかた上手研究所では、シニア世代の夫婦関係や実態について継続的に調査を行っています。
2020年5月に実施した前回調査では、コロナ禍を背景に夫婦で過ごす時間が増え、夫婦関係が改善されていることがわかりました。一方で、妻側から「現在の家事負担に不満がある」といった声もありました。

 

前回調査の内容については以下リンクの記事でまとめていますので、あわせてご覧ください。


 

前回調査から約1年が経過し、夫婦関係の満足度はどのように変化したのでしょうか?
2021年の調査では、コロナ禍が長期化する中、夫婦間でお互いに感じていることや、これからどのように夫婦で過ごしたいと考えているのかなど、新たな夫婦関係のあり方を探りました。

 

最初に、これまでの調査同様に夫婦関係の満足度について尋ねたところ、全体(50~79歳)では74.5%が満足していると答えました。60歳から79歳では78.3%で、過去調査と比較すると、2018年調査から満足度が上昇し続けています。


夫婦関係の満足度、家事分担に関する認識は、男女差が大きい


夫婦関係の満足度は全体で見ると上昇トレンドにある一方、性年代差も見られました。

シニア夫婦の満足度は妻の方が低い


夫婦関係の満足度を性年代別で見ると、50~60代では妻の満足度が夫よりも低くなっています。特に50代・妻の満足度は64.0%にとどまっており、すべての性年代の中で最も低い割合です。


図3 夫婦関係の満足度(2021)(50~79歳・既婚男女)

家事分担に関する認識の差が生じており、妻の不満は解消されていない


2020年の調査では、女性の4人に1人にあたる26%が「現在の家事分担に不満がある」と回答しました。特に不仲夫婦の女性で不満度が高く、「家事分担に不満がある」割合は47%にのぼりました。

 

今回の調査では、コロナ禍を経て「家事分担を見直したか」と尋ねたところ、50代では「見直した」と答えた夫が14.0%である一方、妻は3.0%にとどまりました。
男女ともに、「見直した」と回答した割合は低いことから、家事負担の見直しはあまり行われていないことに加えて、夫と妻の意識の差も見られました。夫は見直したつもりでも、妻はほとんど見直したとは認識しておらず、2020年の調査で明らかになった、妻の家事負担への不満は解消されていないことがうかがえます。


図4 コロナ禍の生活で意識して実施したこと「家事分担を見直した」(2021)(50代夫婦)

夫は自分より妻を高く評価!
シニア夫婦の自己・配偶者評価で大きな差


今回の調査では、夫婦生活の各項目について自分と配偶者を10点満点で評価してもらいました。その結果、夫は「お金」に関しては自己評価の方がわずかに高い一方、それ以外の項目はすべて妻の評価点の方が高く、全体的に妻を評価していることがわかりました。
それに対して、妻は「家事」、「子育て」、「介護」、「コミュニケーション・会話」など、多くの項目で夫の方を低く評価した結果となりました。このことから、妻は夫への評価がシビアであり、自己評価が高い傾向が見られます。


図5 自己評価と配偶者評価(2021)(50~79歳・既婚男女)(夫:300名、妻:300名)

妻の「へそくり」は夫の2倍以上!
へそくり額に差が見られた要因は使い道の違い?


2018年および2020年の調査と同様、今回(2021年)の調査でも夫婦間の「へそくり」について尋ねました。へそくりがあると答えた割合は、夫が36.7%、妻が45.3%と、女性の方がやや高めでした。へそくりの平均金額は、夫が334万円、妻は739万円と、2倍以上の開きが見られました。

 

妻と夫でへそくり額に差が見られた要因として、使い道の違いが考えられます。夫は「自分自身の楽しみや趣味のために使いたい」という意向が高い一方、妻は「生活費や将来の備えとして使いたい」という意向が高くなっていました。このように、妻は備え意識が高く、それが金額の多さにつながっていると考えられます。

第3回 シニア夫婦の生活と意識調査 調査報告書(抜粋版)
ダウンロードはこちら


今回(2021年)の調査では、全体として夫婦の満足度が上がったことや、夫と妻それぞれの行動に対する評価や意識にはさまざまな差があることが明らかになりました。

 

第3回 シニア夫婦の生活と意識調査 調査報告書(抜粋版)については、以下のページから無料でダウンロードできます。より詳しい調査結果を知りたい方は、ぜひご覧ください。

この記事の監修者プロフィール

生きかた上手研究所

生きかた上手研究所

ハルメク生きかた上手研究所は、雑誌「ハルメク」の全月刊誌販売部数No.1達成(※)を支えた社内シンクタンクです。「ハルメク」から生まれた4,500人を超えるハルメクモニター(通称:ハルトモ)とのつながりを起点に、コンテンツ・商品・サービスの開発につなげています。

※日本ABC協会発行社レポート2023年1月~6月

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