シニア向け住宅に対する60代・70代のホンネとは?

弊社では、シニア向け住宅事業者様のマーケティング支援も多数展開しておりますが、実際に居住をし始める方は80代になってからがどの事業者様においても多い状況です。
事業者目線では、60-70代のアクティブな時期から居住を検討して欲しいのがホンネですが、生活者のホンネとは乖離があります。
今回は、60-70代のいわゆるアクティブシニアがシニア向け住宅をどの程度検討されているのか、検討を深めていただくきっかけやチャンスはどこにありそうか?などの示唆となるリサーチ結果を共有します。

弊社㈱ハルメク・エイジマーケティングでは、ハルメク調査パネルに対してシニア向け住宅についての検討意向の調査を行いました。
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調査時期:2021年9月1日~7日
調査主体:㈱ハルメク・エイジマーケティング
対象者:ハルメク調査パネル(読者/非読者含む)
シニア向け住宅調査について
回答者数:163名(60代~70代女性)
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目次

①現在の住まいへの不安

まずは、現在のお住まいで、今後生活をしていくにあたっての不安ですが、60-70代のシニア層において、もっとも大きな不安は、身体や脳の衰え、病気などの自身の変化に対応して暮らせないことです。そこに付随して、周囲へ迷惑をかけることに対する不安が2番目となります。今は元気だけれども将来的な不安は多く抱えていることがわかります。


②シニア向け住宅の認知度は概ね高いが、入居の検討には至っていない方が8割。

将来不安はあり、実際にシニア向け住宅についてもほとんどの方が認知されています。
しかし、入居を検討されている層は、2割にとどまっています。
後述しますが、未検討層が8割なのは、生活が変化することへの不安や、自由が制限されることへの不安なども要因になっています。


③コロナ禍において、施設派は2割弱、自宅派は6割弱

当調査は、コロナ第5派がピークアウトし始めた2021年9月初旬の調査です。新型コロナウイルスの感染や発症後の対応についてシニア向け住宅と自宅とどちらが安心だと思いますかというストレートな質問をしたところ、施設派は2割弱、自宅派は6割弱となりました。


選択理由について、概ね以下のような回答を得ています。



この間、メディアで介護施設や病院などでのクラスター発生の報道が目立ったこともあり、クラスター発生への不安が目立ちました。また自宅派の方たちは、施設については自らリスクをコントロールしにくいと考えていらっしゃるようで、事業者様サイドとしては、施設・物件内での安全への取り組みをキッチリ伝えていく必要があることが推察される結果となりました。

④未検討者に対してのアプローチ余地はどこにあるか?

今回の調査では、アクティブシニアのデモグラフィックだけでなく健康状態などについても伺いましたが、未検討者が多いアクティブシニアにおいても、検討を始めるポイントなどいくつかの点でヒントがみつかったのでご紹介します。

1)ひざ・腰・目・手に対しての不調があると検討に向かう。

現在の健康不調部位についてお伺いし、それをシニア向け住宅の検討者と未検討者にわけて、不調部位発生比率について比較をしました。未検討者は、健康不調が特にない割合が多く、逆に検討者はひざ・腰・目・手に対しての不調を持たれている割合が高くなっており、差分が大きく出ています。事業者様のヒントとしては、例えば施設での身体サポートはもとより、検討者への予防情報や施設での取り組みをキッチリお伝えすることも検討者をひきつけるコンテンツになりうると考えられます。


2)将来については、脳(≒認知症)不安が非常に強い。

前述の不調部位と同時に、将来についての不安部位も伺いました。
すると、全体的に現在不調ではない部位についても将来は不安に思っていることがわかります。また、特徴的なのは、部位別では“脳”に対しての将来不安が極めて高く、認知症不安が強いことがわかります。事業者様においても、認知症予防や対策について取り組みを強化されている企業さんも多いと思いますが、ここは意識的に告知していくことが重要だということが分かります。



60-70代のアクティブシニア層において、シニア向け住宅について、「自分のために資料請求した」方はまだ極めて少ない状況ではありますが、その中でも配偶者と同居されている方と、同居者なし(別居・死別・離別・いない)では大きな差異が見られました。少ない状況ですが、差分が出た要素として配偶者同居の有無で目立ったポイント差が見られました。
一概には言えませんが、いわゆる“おひとり様”になるタイミングにおいて資料請求の契機になる可能性は高いともとれるかもしれません。こちらは事業者様サイドのアプローチタイミングを示唆しているのではないでしょうか。


⑤シニア向け住宅を選ぶポイントは?

シニア向け住宅への入居を検討する場合、重要視する点は、「費用」「立地」「医療対応(看取り)」。
この内容は、同様の調査で変わらずでてくる傾向です。



続いて、シニア向け住宅への入居検討に際して不安に思うことを聞いてみると、「希望した生活が送れるか」が「他の入居者となじめるか」などが目立ち、自由度が制限されることへの懸念や、新しい生活へのストレスなどがうかがえる内容となっています。



今回のリサーチで見ると、60-70代のアクティブシニアにおけるシニア向け住宅の検討度合は総じて現段階では低いことがわかりましたが、いくつかのヒントもご紹介しましたのでご参考になさってください。
また、シニア向け住宅に対してのとらえ方は、概ね身体が弱ってから住む場所であって、元気なうちから住み替えるという発想には全く至っていない状況です。健康な方向けのシニア向け住宅がある(介護ホームとは異なる)ことを理解してもらう、現状と同様、それ以上の暮らしができること、また健康な時から住める住宅でも医療連携や万一に対する安心があることをしっかりと認識してもらうことが必要です。

㈱ハルメク・エイジマーケティング代表取締役社長 木船信義

この記事の監修者プロフィール

木船 信義

木船 信義

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