やりがち行動１「検索窓への入力ミスは当たり前。入力途中でもサジェストを押しがち」

シニアはパソコンでもスマホでも入力が苦手です。パソコンであれば半角や全角の切り替えに迷ったり、ひらがなから漢字への変換に苦労したり……。だから、検索時のキーワードは入力文字数が少なくなるように、基本的には１語。入力ミスも多めです。さらに、小さい画面のスマホであればフリック入力にも一苦労。検索窓に文字を入力し始めて、候補のキーワード（サジェスト機能）が検索窓の下に出現すると「助かった」とばかりに、そのキーワードをクリックします。自分が入力しようと思っていたキーワードと異なっていても、よりマッチしたものが候補のキーワードとして出現したら「そうそう、これこれ」とenterキーも押さずに強引にその候補キーワード（サジェスト）をクリックします。
シニアに対してSEOやリスティング広告を行う場合には、このやりがち行動をよく理解しておく必要があります。その際のポイントを、以下２点に分けてご説明します。

〈１〉検索キーワードはビッグワード１語

一般的にSEOやリスティング広告では、ニーズが具体化しやすい２語や３語での検索のほうが、コンバージョンしやすいため、注力します。ところが、シニアは前段でもお伝えしたように、１語での検索が基本。そのため、シニアを対象とするのであれば、ビッグワードも重要です。ビッグワードを軽視すると、シニアの検索結果に上位表示されず、シニアにリーチできないことになりかねません。

〈２〉入力途中でも表示されたサジェスト（予測変換）をクリック

次に行いたいのが、よく使うキーワードのサジェスト（予測変換）機能に現れる言葉。シニア本人は１語の途中までしか入力していなくても、自分が求めているものに近いと思うキーワードがサジェストに表示されると、そのキーワードを積極的にクリック（タップ）します。まずは、自身の商材、サービスを調べる際のビッグワードや重要なワードで検索した際に表示される、候補キーワード（サジェスト）をチェックしてください。そして、リスティング広告での掲載状況やSEO対策の流入、順位状況を確認し、より確度の高いニーズをもつユーザーの集客に生かしてください。

シニアに多い「入力ミス」への対応は不要

ところで、「入力ミスが多いのであれば、誤ったキーワードへの対応が必要では……？」と思われる方もいるかもしれません。しかし、最近の検索エンジンは誤入力を予想して検索結果を表示してくれます。また、リスティング広告においても、入力ミスや変換ミスも踏まえて広告を掲載する仕組みに進化していますので、誤入力キーワードに対しては心配無用です。

ちなみに、Google MAPに自分の行きたい場所をピンで立てるほど、スマホが得意な６０代後半の女性は音声検索を完全に使いこなしていました。知りたいことを大きな声でハキハキとGoogle先生に問いかけ。「どんどん私の声を認識してくれるから、言い直すことも今は減ったのよ（笑）」とおっしゃっていたのが印象的でした。
今回の調査では、音声検索を使う方が他にはおりませんでしたが、今後、シニアにAIスピーカーが普及するにつれ、スマホ検索においても音声検索が一般化するかもしれませんね。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。
後編ではWebサイト内の行動についてご紹介します。

以下のリンクより「【抜粋版】シニアのWEB行動やりがち20選」の資料をダウンロードできます。