成功事例から学ぶ!高齢者向けビジネスを勝ち抜くための手法

超高齢社会が進む日本では、高齢者向けのビジネスに取り組む企業が増えています。
一方で競争相手が多くなるため、成功を収めることは簡単ではないでしょう。

本記事では、高齢者向けのビジネスに取り組む際の具体的なポイントについて成功例とともに紹介します。


目次

シニア向けコンサルティングサービス

拡大傾向にある高齢者向けビジネス

超高齢社会である日本では、令和3年時点で全人口の28.9%が65歳以上となっており、今後団塊世代の高齢化が突入することから令和18年には全人口の33.3%が高齢者になると予測されています。(※)
また、市場規模は100兆円を超えると言われています。

 

そんな日本では、高齢者向けビジネスが日々拡大し続けており、市場によってはすでにレッドオーシャン化しているケースも珍しくありません。特に、高齢者向けに参入しやすい美容品・化粧品業界や健康食品業界は競争の激化が進んでいます。
それでは、売上拡大のチャンスである高齢者市場で成功を収めるためにはどうすればよいでしょうか?

※出典:令和4年版高齢社会白書(内閣府)

レッドオーシャン化している高齢者向けビジネスで勝ち残るには

レッドオーシャン化している市場を勝ち抜き成功を収めるためには戦略的に取り組む必要があります。ここでは、これから高齢者向けビジネスを始めようとしている方や、すでにビジネスを始めているものの成果が出ない方に向けて、具体的な成功ポイントについて解説します。

成功ポイント①:高齢者のニーズを捉える

高齢者向けのビジネスに取り組む場合、まずターゲットとなる高齢者のことを知らなければ、商品やサービスを売ることはできません。そのため、高齢者が求めることはなんなのか、どのような課題やニーズを持っているのか市場調査やインタビューなどを通して理解する必要があります。

この時 「高齢者は●●だ!」 「シニア世代といえば●●だよね!」 など、固定概念に基づいて考えることは避け、的外れなビジネスや施策になってしまうリスクを低減することが重要です。

なお、ハルメクの生きかた上手研究所では高齢者に対してさまざまな調査を行っており、高齢者に関する有益な情報が手に入ります。

デジタルデバイスの活用や健康、年金、終活、幸福度に関する調査など高齢者のニーズを掴みたい方はこちらも参考にしてみてください。

「デジタルデバイス調査」「終活についての調査」など
高齢者の意識実態調査の資料ダウンロードはこちら

成功ポイント②:ブルーオーシャン市場を探す

高齢者向けのビジネスは、市場によってはすでにレッドオーシャン化しています。しかし、すべてのカテゴリや商品において市場が溢れかえっているとは限りません。高齢者の属性・分類を正確に把握したうえで、市場をみることで、ブルーオーシャン市場を見つけ成功を収められる可能性があります。

 

ターゲットとなる高齢者の特性を把握するために役立つクラスタ分析について以下記事で紹介しているのでぜひご覧ください。


成功ポイント③:世の中の変化に沿ったマーケティング施策を検討する

社会情勢に合わせて高齢者の生活様式は急激に変化しているため、世の中の流れを想定したマーケティング施策を検討する必要があります。

 

例えば、新型コロナウイルスの流行が良い例でしょう。コロナ禍においては、外出を控える高齢者が多かったため、「おうち時間の充実」や「デジタルツールの活用」などに興味や関心を持つ高齢者が多くなりました。また、金銭的な不安を持つ高齢者も多く、節約志向も高まっています。
実際に、高齢者のデジタルデバイスやスマホ決済の利用率が増加し、節約に関する書籍やブログを発信する高齢者が話題になっています。

 

このように、コロナ禍といった世の中の変化によって消費者がどのような思考を持つようになったのか、行動様式がどのように変化したのかを理解したうえでマーケティング施策を検討する必要があります。

成功するビジネス、失敗するビジネスの違い

高齢者向けのビジネスを展開する場合、成功するポイントとともに失敗するポイントを押さえておくことも重要です。例えば、成功するビジネスの多くは、以下のような点が明確になっています。

 

・ ペルソナをたててターゲット像を正確に絞り込んでいる
・ アプローチする媒体を適切に選定している

 

一方で、失敗するビジネスは上記の点が甘いケースが少なくありません。

 

例えば「高齢者」と言ってもその属性はさまざまです。「70代女性」でも、70歳の人と79歳の人では生活様式も異なります。また同じ年齢でもインドア派の人とアウトドア派の人では興味を持つ商品やメッセージも異なります。ターゲットの絞り込みが甘い、高齢者の現状を把握せずに勝手に決めつけて進めてしまうと、失敗してしまう可能性もあります。

 

また、メディアの選定も入念に行う必要があります。どの世代のどのような嗜好の方をターゲットにしたメディアなのか、必ずチェックしてください。「60代の外出好きで社交性の高い女性」をターゲットにしているにも関わらず、「60代の車に興味がある男性」や「70代のおうち時間を楽しむ女性」がメインユーザーのメディアを利用しても十分な成果はあげられません。

シニアマーケティングのプロから学ぶ、高齢者向けビジネスの成功事例

前述の通り、高齢者向けのビジネスを展開するには、ペルソナを入念に作ることに加え、媒体選定が非常に重要です。特に高齢者の場合、紙媒体を好む人もいるため、オンライン施策だけでなく紙媒体を活用することが重要となってきます。

そこで、シニア女性に寄り添ってきたハルメクグループが手掛けるシニア向け雑誌「ハルメク」とシニア向けカタログ通販雑誌「ことせ」を使用した高齢者向けビジネスの成功例をご紹介します。

①トヨタ自動車株式会社様の事例:定量調査や体験会の実施で高齢者の需要を把握

トヨタ自動車株式会社様では、福祉車両の販売促進において「潜在層にアプローチできていない」という課題がありました。そこで、雑誌「ハルメク」の読者モニターを使用して需要の掘り起こしを行いました。

 

まず、福祉車両の潜在顧客を把握するため、定量調査を実施。その後、体験会も開催し、「車の乗り降りのしやすさ」といった日常の使い勝手の良さが効果的なアプローチになると導き出しました。
最終的に雑誌「ハルメク」にて、福祉車両の使い勝手の良さを押し出した広告を出稿し、介護の際は福祉車両が選択肢になる、という印象付けに成功したのです。

 

ペルソナを作るためには、まず高齢者の生の声からニーズをとらえていくことが重要になることがわかります。事例の詳細は以下記事をご覧ください。


②健康食品販売会社様の事例:安定したレスポンスがある媒体選定で、獲得CPR11,000円

ある健康食品販売会社様では、顧客と商品の親和性が高く、安定したレスポンスがある通販カタログ「ことせ」で繰り返しクリエイティブテストを行い、ターゲットに合わせて訴求軸を分けたことで、新規顧客を獲得されています。
テスト展開がしやすく安定的に出稿計画を立てられる媒体だと、チャレンジングな戦略も積極的に行え、結果が改善されやすくなります。実際にこの企業様は、獲得CPRが10,000~11,000円・レスポンス率0.10~0.15%と効果が出ています。

③生命保険会社様の事例:媒体顧客のインサイトを利用し、高レスポンスを実現

ある生命保険会社様は、少額短期保険に関する広告出稿において「子供や家族に迷惑をかけたくない」というインサイトを持つ70代のシニア女性が多い通販カタログ「ことせ」を選定しました。
そして、このインサイトをもつシニアの心をくすぐる広告キャッチコピー「葬儀費用や遺された家族への備えに」を打ち出し、高レスポンスを実現したのです。

 

ほかにも「高齢のため保険の加入を諦めていた方」というように対象となる人物像を具体的に提示しており、この広告を見たターゲットが「自分のための広告だ」と、自分事だと捉えられるクリエイティブとなっています。

このように、媒体顧客はターゲットの属性やインサイトとどれだけマッチしているかを確認するほか、インサイトに沿ったクリエイティブを制作するなど、媒体の特性を考慮するだけで効果に大きな違いが出てきます。
そのため、ターゲットを理解した上での媒体選びは非常に重要だといえます。


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有効なマーケティング施策は、ハルメクにお任せください

いかがでしたでしょうか。本記事では、高齢者向けのビジネスを成功させるためのポイントについて解説しました。これから高齢者向けビジネスを始めようとしている方や、うまく成果が挙げられていないとお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

また、シニア女性をターゲットにしたビジネスを展開したい場合は、弊社ハルメクグループの媒体利用を検討してみてはいかがでしょうか。ハルメクグループでは、ターゲットの特性や企業様の課題に合わせて主に3つの媒体からアプローチ先を選定できます。ご紹介した紙媒体でのアプローチはもちろん、オンラインでもアプローチいただけます。

▼3つの媒体(雑誌「ハルメク」・通販カタログ「ことせ」・ハルメクWEB)詳細はこちら >>

弊社は媒体広告以外にもリサーチやコンサルティングなどシニア集客におけるさまざまなソリューションをご用意しております。高齢者向けビジネスの成功ポイントはわかったものの、自社商品に関連する高齢者のニーズを捉えるのが難しい、最適な媒体を探すのが大変、自社内で実践できるか不安、といった方はお気軽にご相談ください。

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この記事の監修者プロフィール

シニアマーケティングLAB事務局

シニアマーケティングLAB事務局

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