日本のシニア女性の幸福度は世界最高水準!幸福の鍵は? ~シニア女性の「幸福」に関する意識実態調査~

日本人の平均的な幸福度は世界的に見て低い傾向がある一方、日本人シニア女性の幸福度は高い水準にあります。では、その幸福の鍵はどこにあり、日々の活動や生活状況と幸福度にはどのような関係があるのでしょうか。本記事では、ハルメク 生きかた上手研究所と法政大学大学院政策創造研究科 高尾真紀子研究室が共同で実施した「シニア女性の幸福に関する意識実態調査」をもとに、シニア女性の幸せの実態をご紹介します。


目次

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日本のシニア女性の幸福度は世界最高水準に近い


長期化するコロナ禍や大規模自然災害の増加、国際情勢の不安定化などに伴い、これまでの価値観が大きくゆらぐ中、一人ひとりの「幸せ」や、心身ともに良好な状態を指す「ウェルビーイング」が重視されるようになりました。

 

国際連合の持続可能開発ソリューションネットワークが毎年公表している「世界幸福度報告」の幸福度ランキング(2022年)によると、日本の幸福度は6.04点で世界54位と決して高い順位ではありませんでした。なお、第1位はフィンランドの7.82点でした。

 

こうした背景のもと、ハルメク 生きかた上手研究所はシニア女性の「幸せ」の実態について把握するため、法政大学大学院政策創造研究科 高尾真紀子研究室と共同で「シニア女性の幸福に関する意識実態調査」を実施しました。

 

以下では、その調査結果の一部をご紹介します。 

世界最高水準の7.82点に対し、日本人シニア女性の幸福度平均は7.77点


国連によるWorld Happiness Report 2022 と同様に10点満点の形式で幸福度を尋ねたところ、50~80代の女性の幸福度は平均で7.77点でした。なお、この平均点はWorld Happiness Report 2022の日本人平均6.04点よりも1.73点高く、上述した第1位のフィンランドの平均7.82点とほぼ変わらない数値でした。
これにより、日本のシニア女性の幸福度は、世界最高水準に近いことがわかりました。

 

また年代ごとに比較すると、50代が7.67点、60代が7.81点、70代以上が7.80点であり、60代、70代以上女性の幸福度平均が特に高いことがわかりました。

配偶者がいる人、心と体が元気な人ほど幸福度が高い


次に婚姻状況で比較すると、配偶者がいる人の幸福度は平均で7.92点であり、配偶者がいない人の平均である7.25点に比べて0.67点高いです。このことから、配偶者のいるシニア女性の方が配偶者のいないシニア女性よりも幸福度が高いことがわかります。

 

また、体と心の元気度で比較した場合、10点の「とても元気」と答えた人は一番幸福度が高く、「まったく元気でない」の0点に点数が近づくほど幸福度も低くなりました。この結果は、体の元気度・心の元気度どちらも同様の結果でした。このことから、体と心が元気であるほど幸福度も高くなることがわかります。

世帯年収1,000万円以上だと幸福度平均が相対的に高い

 

ここまで、婚姻状況や心身の健康、経済状況は幸福度と関係していることをご紹介しました。
それ以外の要因でシニア女性の幸福度と関連していると考えられるものの1つが、「熱心に取り組んでいる趣味・活動の数」です。

「熱心に取り組んでいる趣味・活動の数」が幸福度と関連?

熱心に取り組んでいる趣味・活動数が4個以上だと幸福度が全体平均を上回る


50~84歳の女性が熱心に取り組んでいる趣味・活動の数を調べたところ、平均6.06個でした。
そして、熱心に取り組んでいる趣味・活動数が4個以上の人は、幸福度が全体平均の7.77点を上回っていることがわかりました。

 

また、熱心に取り組んでいる趣味・活動の数が3個以下の場合と4個以下の場合で、年収別に幸福度を比較しました。その結果、趣味や活動の数が4個以上の場合は、世帯年収200万円未満でも幸福度平均は全体平均と同等でした。

 

このことから、熱心に取り組んでいる趣味や活動の数が多くある場合は、経済的な状況に関わらず、相対的に幸福度が高くなることがわかりました。

シニア女性が「幸せを感じる」のはどんな時?

前章では、シニア女性の幸福度と取り組んでいる趣味や活動の数との関連について紹介しました。
では、シニア女性は具体的にどのような場面で幸せを感じるのでしょうか。

幸せを感じるのは「美味しいものを食べている時」「新たな知識を得た時」など


どのような時に幸せを感じるか複数回答可で尋ねたところ、1位は68.8%の「美味しいものを食べている時」、2位は60.4%で「新たな知識を得た時・自分の知識を深めた時」、3位は60.0%で「趣味のことをしている時」で、1位の「美味しいものを食べている時」は2位、3位と8ポイント以上の差がありました。

「夫」「子」「孫」「友人」との交流や「過去の思い出」も幸福のキーワード


また、上記の回答のほかに「幸せを感じる時」について自由記述で尋ねました。
その結果、50代は「子と過ごしたり、子の幸せを感じる時」、60代は「夫とTV、動画や会話を楽しむ時」「孫とコミュニケーションしたり、孫の成長を感じる時」、70代以上は「過去の人生や思い出を振り返る時」に幸せを感じているといった意見が見られました。
さらに、「友人と楽しく過ごす時」も各年代共通で挙げられました。
このことから、人との交流や、過去の思い出を振り返る時にシニア女性は幸福度を感じるということがうかがえます。

 

以上の調査結果から、シニア女性の幸福度水準は日本人平均より高く、世界最高水準にあることが明らかになりました。また、日本人シニア女性の幸福度は、配偶者の有無、趣味の数、年収によって異なること、幸福を感じる時は「人との交流」が影響していることもわかりました。

 

ここまで調査サマリーをお読みいただき、ありがとうございました。

 

「ウェルビーイング」が注目されている現在、シニア女性の幸せの実態やその鍵を把握することが、新たなサービス・商品のヒントになる可能性があります。
本記事では一部しかご紹介しきれておりませんが、概要データ・グラフなどをまとめたサマリーデータは以下より、どなた様でも無料でダウンロードしていただけます。ぜひご覧ください。

この記事の監修者プロフィール

シニアマーケティングLAB事務局

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